家系図によって父や息子と会話したり、思いを馳せたり、興奮したり。とても楽しい「体験」「時間」を得ることができました。

2019.12.17 M.T様(東京都) <2系統プランをご依頼>

───父方の2系統(2つの名字)のプランで家系図作成をご依頼いただいたM.T様。なぜ家系図を作ろうと思ったのか、実際に完成した家系図を見て何を感じ、どんな体験をしたのか、そして家族の物語をカタチとして残すことがいかに大事かなど、とてもワクワクするお話をインタビューでお聞かせいただきました。

※本インタビューは、FAMILY STORY®のICT担当者がよく利用しているヤフー株式会社のオープンコラボレーションスペース「LODGE」をお借りして実施させていただきました。

戦国時代の城主とつながりをいつか調べてみたかったことと、歴史好きの父・息子のために家系図を作ることにした。

───このたびはFAMILY STORY®をご利用いただきまして誠にありがとうございました。まずは、なぜ家系図を作ろうと思われたのか、お聞かせ下さいませ。

私の父親が、私が子供の頃によく「うちの祖先は栃木県佐野市のお城の城主につながっているんだよ」という話しをしていました。戦国時代の戸賀崎伊賀守(とがさきいがのかみ)という人物らしいのですが、本当に何回も小さな頃から聞かされていたので、ある日私がネットで検索したところ、赤見城の戸賀崎伊賀守という人物が本当にヒットしたしたのです。「本当だったんだ!」とかなり信憑性を感じまして、そこから分家したといわれている私の旧姓であるTという名字のことも含めて、それにつながることをいつか調べたいなと思っていました。

また、私には子どもが2人いるのですが、お兄ちゃんのほうが小学校6年生で、すごく歴史が大好きなんです。「実は家系図を作ることを検討しているんだよ。」と話したところ、「すごい!絶対見てみたい!できたら絶対見せてね。」と言っていました。家系図を作ることは私自身の知的好奇心を満たすものでもあるのですが、実際に物ができることで、子どもたちにとってもすごく良いプレゼントになるのではないかと思い、家系図を作ることにしました。

───ご長男は6年生でそんなに歴史に興味があるんですね!

そうなんですよ。出来上がった家系図をさっそく息子に見せました。家系図とともに納めていただいた「人物単票」には各人物のライフイベントとともに、歴史上の出来事も併記されているじゃないですか。それを見たら、「この人は鹿鳴館ができたときに生まれたんだ!」とか、「八幡製鉄所!」「日露戦争って書いてある!」「伊藤博文知っている!」など、ちょうどいま息子が勉強している内容なので、すごく興奮して見ていました。

───ご長男にそんなに喜んでいただけるとは、我々としても本当に嬉しいです。

家系図のおかげで父とさまざまな話をして盛り上がった。

私の父親は大学時代に史学を勉強していて、歴史好きなのです。先ほど話した城主の件は父の母、つまり私の祖母からよく聞かされていたようで、父が以前本家のほうに行って調べさせてもらったところ、巻物の家系図があって、本当に戸賀崎家につながっていたようです。
今回家系図を作ったことで、そんな歴史好きの父と色々な話をして盛り上がったことが、私自身本当に楽しかったです。

実のところ、家系図を作ることについて、最初父親は少々否定的な反応だったのです。父自身が取り寄せていた戸籍が手元にあるのに、「どうしてわざわざお金を出してまで作るの?」と。 そこで私は、綺麗に整った物を納品してもらえたりとか、戸籍の読めない手書き文字を読解していただけたりとか、人物単票をまとめていただいたりとかで、「これらは自分ではできないし、ちゃんとカタチにすることで価値があると思うんだよ。」という話をしたら、「そうだね」と納得してくれまして。後日、父自身が収集した戸籍を送ってくれたとき、父から手紙が同封されていて、「こういうことを調べるのはご先祖様の供養にもなるから、いいことだね。頑張ってください。」と書いてありました。それがすごく嬉しかったです。

家系図を納品いただく前にマイページ上で家系図のデータを見せたところ、俄然ワクワクしてきたみたいで、色々な話をしてくれました。

まず、父の記憶が曖昧だったり、考え違いしていたりしていたことが家系図でクリアになって、すごく興味深いと言っていました。例えば、父の父(私の祖父)の一番上のお姉ちゃんが1歳で亡くなっていたこととか。ずっと3人兄弟だと思っていたところもう1人いたんだね、と。また、名前だけ知っていた親戚の方が、自分とどういった関係だったのかが解明されたりとか。

父と話していて個人的に一番面白かったのが、弘化4年(1847年)生まれのご先祖様(女性)が77歳くらいまで生きて、なんと41歳のときに出産していたのです。江戸時代の、平均寿命が現代よりもずっと短かった時代で、41歳で子どもを産んでいるというのがあまりにも衝撃的でした。これを見てちょっと自信が持てましたね。他のご先祖様も長寿の方ばかりだったので、うちは身体が強い人が多いんだなと。自分も頑張らないといけないなと思いました(笑)。

FAMILY STORY®に「一人でも多く家系図に載せたい」を叶えてもらえた。

───今回、FAMILY STORY®に家系図作成をお任せいただいて、如何でしたか?率直なご感想・ご意見をお聞かせ下さいませ。

すごく安心してお願いできて、信頼できました。役所から取り寄せていただく戸籍以外にも、うちの手元の資料の読解ですとか、位牌に書かれていた人物名を記載すべきかどうかなど、細かな相談・リクエストにも乗っていただいて、一人でも多く載せたいという私の想いを叶えていただきました。 あと、溝口先生からの「この人物名はこういう理由で、こう推察されます」というご説明がすごくロジカルで納得感がありました。戸籍では「長左衛門」となっていた人物について、ずっと祖母から「長右衛門」と聞かされてきた父にとって「ちょうえもん」の響きは譲れなかったのですが、ロジカルに解説いただき、結果的に「長右衛門」の記載に落ち着いたことがとても嬉しかったです。

今回この家系図は戸籍で調べられる範囲で作っていただいたので、冒頭にお話しした戸賀崎伊賀守まではつなげることは当然難しかったのですが、様々な事実が判明したので本当に満足しています。父自身が取り寄せていた戸籍を見ても、「読めないよね~。」と言っていたので。お願いして正解でした。

───そうおっしゃっていただけると、家系図作成サービス事業者冥利に尽きます。ちなみに、FAMILY STORY®の納品物の質は如何でしたか?

すごく素敵だなと思いました。色合いと、ロゴと、紙やファイルの素材とか厚みとか、一生ものという感じがしました。家の宝物にしておこうと思います。

亡くなったら消失してしまう家族の物語。カタチとして後世に残すことが大切。

今回2系統プランで父方の2名字をお願いしたのですが、来年お金を貯めて、母方の2系統を追加でお願いしたいと思っています。

───ありがとうございます!ご依頼を心よりお待ちしております。

母方のほうもすごく濃そうなのです。祖母は終戦後に満州から引き揚げてきた人で。祖父も戦争で苦労をしていて、19歳でシベリア抑留経験者なのです。

───それはすごい話ですね…!お2人は満州でご結婚されたのですか?

帰国後ですね。2人とも命からがら帰ってきて、結婚したと聞いています。
祖母から聞いた話では、シベリアへ一緒に行った仲間は皆亡くなってしまったそうです。ただ祖父は当時19歳だったので体力があり、生き残って帰ってこられたようです。ただこれらのことは祖父が生きているうちに、もっと詳しく話を聞いておくべきだったなと思っています。祖父母が戦争で苦労した話は、遠い戦争という出来事が自分事化する大切な話です。祖父は既に他界してしまっているので、もう聞くことができません。こういう家族の歴史や物語の承継は、亡くなってしまったらもうお終いなんだなと。なので、一人でも多くの方が生きているうちに話を聞き、家系図はもちろん、人物単票のエピソード欄を利用して、活字として残しておくべきですね。

───本当にその通りですね。亡くなってしまったら家族の物語が消滅してしまう。それはすごく悲しいことだと思います。私(インタビュアー)も母方の祖母がまだいるので、こんどの正月に実家帰省した時にたくさん話を聞いて、人物単票に記録として残そうと思っています。

最後にその祖父のエピソードを1つお話します。祖父は戦争に行く前に一瞬だけ東京で就職していたそうなのです。東京のどこだったのかと祖母に聞いてみたらなんと、私がいま住んでいる場所だったのです。2000年頃から住んでいるのですが、妙に惹かれる土地だったので、これはきっとご先祖様に呼ばれてきたんでしょうね。

───絶対そうだと思います。素敵なエピソードを沢山お聞かせいただき、ありがとうございました。M.T様の家系図作成のお手伝いができて本当によかったです。本日は貴重なインタビューのお時間をいただき、ありがとうございました。

こちらこそ、「物」が納品されてきたことで、父や息子と会話したり、思いを馳せたりと、家系図によってとても楽しい「体験」「時間」を得ることができました。今までにない興奮でした!貴重な体験をありがとうございました。

編集後記)今回インタビューの場所として利用させていただいたYahoo! LODGEの紹介

FAMILY STORY®のICT担当者である当記事インタビュアーは、コミュニケーションやコラボレーションを求めてよくLODGEで仕事をしています。

『オープンコラボレーションスペースLODGEは、新たな価値観や情報に出合う「情報の交差点」です。 ここに集うヒト、モノ、コトがヤフーグループが持つ技術やリレーションと交わることによってイノベーションが生まれることを目指しています。 ITや最先端技術など多様なテーマのイベント開催や、利用者同士の交流を促すコミュニケーター制度の導入など、LODGE発のイノベーション、新しい事業の種を生み出す仕組みづくりにチャレンジしています。』

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